Before (改善前)

実装基板などスズめっきが施された製品は、ウイスカ対策のためにメッキ後にリフロー処理が多用されます。リフロー処理とは、一度メッキしたスズめっき皮膜に熱を加え溶融し、冷却することでメッキ膜内の応力を除去する方法になります。しかし、リフロー処理する事で写真の溶解部分ような表面にめっきの厚さ分布に偏りが発生し、製品の外観不良や、後の加工に支障をきたす可能性があり、品質不良の原因や加工工数の増加を引き起こす可能性があります。このリフロー処理後に起こる現象は、光沢メッキになれば顕著になります。
V
After (改善後)

はんだヨリ現象の原因として、メッキ膜の中に取り込まれた光沢剤が、スズが溶融した際の表面張力に作用しているものと考えられています。スズメッキを無光沢にする事で、金属反応に表面張力によっておこる光沢剤の影響を除外し、はんだヨリ現象をなくす事が可能になります。
※ はんだヨリ現象とは、メッキ処理を行っている金属表面にはんだ付けを行った際に起こる現象になります。具体的にメッキとはんだが反応することでメッキの厚みにばらつきが生じ、それによりメッキの品質が悪くなることをさします。