Before (改善前)

バレルメッキ処理を行うプレス加工品の材料変更による品質向上設計 Before

上図のようにブライト材でプレス加工したものをバレルメッキ処理した場合、攪拌による擦れキズが目立ち不均一な仕上がりとなることがあります。外観的に擦れキズが承認されない場合には、バレルメッキではなく別の方法でメッキを行う必要があり、例えば、ラックメッキに変更すると、擦れキズは皆無になりますが、バレルメッキよりも大幅に加工効率が低下するため、メッキ加工のコストアップとなってしまいます。

V

After (改善後)

バレルメッキ処理を行うプレス加工品の材料変更による品質向上設計 After

ブライト材を使用して部品にバレルメッキを行い攪拌による擦れキズが目立つ場合、メッキの加工方法を変更する他にダル材へ材料変更する方法があります。ダル材でプレス加工したものをバレルメッキ処理をした場合、ブライト材仕様よりも攪拌による擦れキズが目立ちにくく表層はダル仕上げで均一感が出せます。これにより素材変更による歩留まり向上でコスト削減となります。

POINT(要約)

バレルメッキ処理製品は処理時に攪拌を行う事により、メッキ膜厚のバラツキを均一化するため、製品に対してある程度の接触ダメージ( キズ・打痕) が生じる事があります。ブライト材で擦れキズが目立ってしまう場合は、ダル素材を選定する事により表層のキズが目立ちにくくなると同時に、素材の強度が増し、打痕が発生しにくくなります。設計者は表面処理工程まで考えた素材選定行うことで外観品質を安定させることができます。