メッキとは
メッキ処理は古代から行われており、奈良・東大寺の大仏も金メッキを施されています。古来行われていた方法は金を一度水銀と混合してからメッキを行う手法だったので、一度「金」が失われるという意味で「滅金」と呼ぶようになったという話が一般的です。この滅金が時代を経るに従い、金を塗布するということから「鍍金」へと変化していったといわれています。
メッキとは金属や非金属の表面を金属の薄い膜で被覆する技術のことを総称して言います。数多くの製品に用いられており、またメッキ自体の種類も非常に多く、製造業においては必要不可欠の技術と言えます。元来は主用途として、防錆や防食のために用いられてきましたが、メッキ技術の発展とともに、耐摩耗性や硬度向上、潤滑性など金属に数多くの機能性を付加する技術が開発されています。
メッキの分類
メッキの方法を大別すると「湿式メッキ」と「乾式メッキ」に分けることができます。「湿式メッキ」は水溶液を用いて電気分解や化学反応を用いてメッキを行います。「乾式メッキ」は水溶液を用いずにメッキを行います。乾式メッキの中には、大きく真空中でメッキを行う真空メッキと、溶融した金属中でメッキを行う溶融メッキが存在します。
メッキの設備
メッキと一口に言っても、メッキを行うに当たってはさまざまなやり方が存在します。メッキの手法によっては、設計上制約を受けたり、コスト高となる場合があるため、設計者はメッキに使用する設備や手法をよく理解しておくことが重要となります。