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鉄の防錆には、ただ単純に腐食に強い金属をメッキするだけではなく、電位差を踏まえたメッキが有効です。電位は各金属で値が決まっており、鉄とできるだけ小さい電位差を持っている金属を選定します。これにより鉄と局部電池を形成するアノード(酸化が起こる電極)になって卑な金属が溶解するですが、電位差が小さいことでイオン化傾向が弱くなり強い耐食性を実現できるためです。金属の電位は、その金属特有の、鉄との電位差を調節する事はできません。例えば、鉄の標準的な単極電位-0.447、ニッケルの標準的な単極電位-0.257と決まっています。そこで、合金にする事で元素との組み合わせや役割を変え、電位差を調整することが可能です。一般的に合金メッキでは、ち密な組織のメッキ層が得られます。
Zn(亜鉛)系の合金では、それより貴な金属を合金させ、Sn(錫)系の合金では、それより卑な金属を合金させると、鉄よりわずかにアノード的な電位を示す合金が得られます。これが、合金メッキの耐食メッキとして有効な理由です。
例えば、Sn-Zn(錫-亜鉛)、Fe-Zn(鉄-亜鉛)、Cu-Zn(銅-亜鉛)、Ni-Zn(ニッケル-亜鉛)などがあり、それぞれが異なった合金特性を与えます。
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