製品品質に大影響 バリ除去しないとメッキが無意味に⁉

バリ除去とその重要性

バリとは何か?

 バリとは、加工過程で意図しない突起や残留物が発生する現象であり、金属や樹脂の加工などで発生します。バリには切削加工やプレス加工の際に生じるものや、金型による鋳造や射出成形の際に形成されるものなどがあります。

バリ除去の重要性

 バリは製品外観の低下や、加工精度、組み付け精度の低下につながります。また、脱落したバリは部品を傷つけ、製品の故障に繋がることもあります。バリは取扱者や製品ユーザーのケガの原因になる可能性もあり、製品の信頼性や売れ行きにも影響を与えかねません。その為、バリ除去は非常に重要な工程の一つです。 

バリ除去の方法

 バリ除去方法には研磨が一般的に使われます。研磨によってバリを削り取り、製品の仕上がりを美しくすることができます。研磨の種類には、ベルト研磨やブラシ研磨、バレル研磨、電解研磨などの方法があります。バリ除去は製品の外観を美しくすることができる他、組み付け精度の向上、ユーザーへのホスピタリティ向上などが挙げられます。一方で、研磨手法によっては工数の大幅な増加や、加工面の平滑性が失われる可能性、表面の傷が残る可能性などが考えられます。

メッキに及ぼすバリの影響

 バリが付着したままメッキ処理をすると製品品質に悪影響を与える可能性があります。バリは加工の際に取れなかった不要部位であり、薄く延ばされたり、千切れかかってたりしていることがあります。バリにもメッキは付着しますが、メッキ処理後にバリが脱落した場合にはバリと繋がっていた製品部分は母材がむき出しの状態になってしまいます。その為、バリが脱落した製品部位がサビてしまったり、外観が損なわれてしまったりと、メッキによる様々な恩恵を得ることができなくなってしまいます。また、製品に埋め込まれているバリは脱落しない場合でも、メッキ処理後にメッキ処理液の染み出しなどにより、変色やサビの原因になることもあります。バリは製品品質に大きな影響を与えかねず、バリを除去することは非常に重要になります。

まとめ

 バリ除去の重要性を理解することは、製品を設計、製造する上で欠かせません。バリは製品の外観や機能性に悪影響を与えるだけでなく、組み付け精度の低下やケガの原因にも繋がりかねないため、適切な処理が必要です。バリの有無は製品品質を左右する重要なファクターです。特に金属加工やメッキ加工においては製品の機能性をも損ないかねません。バリ取りによって製品の外観を美しくすることができるだけでなく、組み付け精度や安全性の向上により、製品品質を向上させ、顧客満足度も高めることができます。

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