メッキの価格はコレで決まる。メッキ見積はどの様にしていますか。
メッキの見積方法には各メッキ業者様で算出方法に違いがあると思いますが、
基本的な考え方としては同じではないかと思います。
本稿ではメッキ御見積の基本的な考え方についてご紹介します。
メッキの見積り価格はコレで決まる。
ポイント
1,製品の材質と形状
2,製品表面積と狙い膜厚
3,加工時間
4,その他
1,製品の材質と形状
製品の材質やサイズによって加工が出来ない。
製品の材質やサイズは見積をする上で非常に重要となります。
製品の材質やサイズによっては見積をする以前に、処理不可能な場合があります。
例えば、製品の材質が処理工程に対応していない為、処理を進めることが出来なかったり、
サイズが大きすぎることにより、処理槽などの設備に入らないことなどが考えられます。
その様な場合には加工を断られるか、新たに処理槽などの設備を導入するところからのお話になってしまいます。
工程で処理できる材質かつ、設備に入る製品サイズであって、初めて見積が可能となります。
では、どの様に見積を進めていくのかをご紹介します。
時間当たりの加工量がポイント。だが、注意も必要
見積では時間当たりどれだけの数量の製品が加工できるのかがポイントの1つになります。
処理槽のサイズは決まっています。製品サイズが小さければ、一度に多くの製品をメッキ加工することが出来ますが、
製品サイズが大きければ、一度に一つの製品しかメッキ処理できないこともあります。
また、処理数量はメッキ処理方法によっても変わってきます。
例えば、ラックメッキメッキの場合には、1つ1つ製品同士の間隔を開けて加工する為、
一度にメッキ加工できる数量は少なくなってしまいます。
一方、バレルメッキの場合にはバレルに多量の製品を入れてメッキ加工することを得意にしています。
「一度にどれだけの数量を処理するか。」これには注意しなければならないことがあります。
確かに、多くの数量の製品を一度に処理すれ価格面では有利になります。
ですが、品質面では不良を引き起こすリスクが高くなります。
単純に処理を失敗した場合のロスも大きくなりますが、ここでの不良リスクとはそれだけに限りません。
メッキ加工では処理設備と製品サイズのバランスが非常に重要になります。
処理設備に対して製品を詰め込み過ぎると、製品全体が十分に処理されない等、
不良になるリスクが大きくなってしまいます。
このバランスは単純に数値で言い表せるものではなく、経験によるものが非常に大きいものとなっています。
2,製品表面積と狙い膜厚
製品の表面積を計算
メッキは製品表面に金属を析出させる技術であり、表面積が非常に重要になります。
小学校で習ったような表面積の計算を実際の製品に対して行います。
製品に希望メッキ膜厚を施したとき、どれだけの金属が製品に付着することになるのかを算出する為に必要となります。
メッキ金属には貴金属など非常に高価な金属があります。
例えば、金メッキや銀メッキ、白金メッキなどがあります。
メッキでは製品に付着する金属量に合わせて見積が高くなります。
ですから、製品表面積が大きければ大きいほど、希望メッキ膜厚が厚ければ厚いほど、
メッキ御見積は高くなってしまう傾向にあります。
貴金属は金属相場により大きく変動しています。
これにより、メッキ御見積も相場により変動することがあります。
3,加工時間
メッキ膜厚は厚ければ厚いほど、加工に掛かる時間は長くなってしまいます。
また、多層メッキなどの処理工数が多い場合にも加工時間が長くなります。
製品加工に工数が掛かるほど御見積が高くなってしまいます。
4,その他
特殊な工程や特殊な処理を用いて加工する場合や、検査などお客様の様々なご希望によっても
見積り価格が上昇する要因となります。
まとめ
メッキ見積方法の基本的な考え方についてご紹介しました。
本稿がすべての業者様、メッキ見積に当てはまるものではありません。
個別の見積り方法については各メッキ業者様にお問い合わせください。
本稿中に、メッキ見積は相場変動しているとご紹介しましたが、
メッキcomでは材料となる金属を数か月先の使用分まで購入しており、
お客様に安定した価格でメッキを供給できるように努めております。
詳しくは、メッキ.comまでお問い合わせください。
製品の材質やサイズ、形状、どの様な金属をメッキして欲しいのか、どのぐらいの厚みが必要なのか、
その他の希望事項など、見積の際にはこれらをお伝えいただけると
比較的スムーズに見積が進むのではないかと思います。
不明な点があっても、お話を聞きながら、提案、決定することが可能です。
相談段階でも問題ありません。
メッキ.comまでお問い合わせください。
第22回 フラッシュメッキとストライクメッキの利用による密着性や製品性能の向上
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