ニッケルメッキ価格と本当に必要な要素の見極め
結論、ニッケルメッキの価格は必要工数に対する費用が大半を占めます。
電気ニッケルメッキにおける価格は、図面や仕様書の見直しで安価にできる可能性があります。
ニッケルメッキの価格が決まる要素
ニッケルメッキの価格はいくつかの要素から構成されています。
例えば、作業に掛かる人件費、メッキ処理に必要な薬品やニッケル金属などの材料費、
それに伴う排水処理費などがあります。
これらは、メッキをする上で必要不可欠な費用になります。
しかしながら、この他にも費用が掛かることがあります。
例えば、特殊形状の製品では、既存治具での対応が難しい場合があります。
その様な場合には、専用治具を製作する必要があり、製作費用が必要となります。
他にも、全数検査や特別な検査をご依頼される場合には、検査費用が必要となる場合があります。
ニッケル金属はレアメタル
ニッケルメッキ処理を行う上で、当然ですが材料としてニッケル金属を使用します。
ニッケルはレアメタルとして知られており、世界経済に合わせて価格が相場変動しています。
本来であれば、ニッケルメッキの価格も金属相場に連動して変動してしまうわけですが、
メッキ.comでは数か月分のニッケル金属(トン単位)を保有することにより、
安定した価格と品質でニッケルメッキをご提供することができる体制になっています。
ニッケルメッキの価格が決まる重要な図面や仕様書
ニッケルメッキ価格決定の大きなウエイトを占めているのは、お客様から頂く図面や仕様書による
ご依頼事項になります。図面や仕様書を見直すことで、価格を抑えることが出来るかもしれません。
例えば、図面に常套句の様に記載される、”キズなきこと” や ”バリなきこと”
これらの言葉を安易に使用していませんか。
メッキではバリを発生させることはありません。
しかし、メッキでは大量の製品を一度に処理するバレルメッキと呼ばれる手法があります。
製品同士が擦れ合いながらメッキするメッキ手法であり、無数の小さなキズを発生させてしまいます。
大量処理によりニッケルメッキの価格を抑えることが出来ますが、”キズなきこと”という図面では
このメッキ手法で処理することが出来ません。
一個ずつ処理する手法を取ることになり、価格が高くなってしまいます。
また、梱包の際にも製品同士が触れ合わないように、間仕切りを入れるなどの必要も出てくるでしょう。
その分も価格に影響します。
製品性能を発揮する為に、本当に必要な要求事項であれば良いのですが、
特に理由なく、過去からの決まり文句の様になっている場合には見直しを行うことで、
メッキ手法の転換や作業の簡略化に繋がり、結果として価格を安価に抑えることができる可能性があります。
まとめ
ニッケルメッキの価格は、お客様からの図面や仕様からくる要求事項を実現させる為に、
必要な工数が価格として算出されます。本当に必要な要求事項か再考し、図面や仕様を見直すことで
価格を抑えることができる可能性があります。
メッキ.comではニッケル金属の在庫保有により、安定した価格と品質でニッケルメッキを
ご提供することができます。
ニッケルメッキにつきましてはメッキ.comにお問い合わせください。