ガルバニック腐食に対する亜鉛メッキの利用

近年、ガルバニック腐食や電食などが問題になっています。

ガルバニック腐食とは、異種金属が接触しており、その間に水分などの通電する物質がある場合に、

電位差が生まれ局部電池ができることで金属がイオン化して腐食することをいいます。

ガルバニック腐食について詳しくは下記リンクをご覧ください。

 

ガルバニック腐食を防止する方法

 

ガルバニック腐食を防止するには異種金属を使用せずに、同じ金属で部材やユニットを構成することが効果的です。

なぜなら金属同士の電位差が生じないからです。

 

しかし設計の都合上、異種金属を使用しなければ性能を発揮できない場合や、

組み付ける全部品の表面状態を自社でコントロールできないことは往々にしてあります。

その様な場合には、メッキ処理を行います。

メッキ処理により電位差を少なくすることで、ガルバニック腐食を起こし辛くすることに繋がります。

 

ステンレス(自社品)と鉄材亜鉛メッキ品(組付け品)のガルバニック腐食

 

お客様からこの様な依頼がありました。

「自社製品のステンレス部品が、客先で別途調達の亜鉛メッキ部品に組付けられた際に錆びてしまうので、

何とかならないか。」というものです。

ステンレスが自社製品という事で、ステンレスに対して亜鉛メッキを行いました。

組付け相手表面と同じ亜鉛メッキを施すことで電位差を少なくしました。

 

まとめ

 

どの様な金属を使用しても異種金属を使用する限りは、少なからず電位差は生まれます。

そういった中で異種金属を使用する場合には、腐食をどの程度防ぐ必要があるのかを考える必要があります。

組付け部品では片方あるいは両方の表面をメッキ処理することで、接続した際の金属電位差を少なくすることが出来ます。

電位差を少なくすることはガルバニック腐食を低減することに繋がります。

 

下記リンクでは電食の仕組みを図解して解説しています。また、対策案についてもご紹介しています。

技術ブログサムネイル

ガルバニック腐食と電食の違い

ガルバニック腐食(異種金属接触腐食)は異種金属が接触する事で発生しますが、ガルバニック腐食とはどの様なものかについて説明しています。

技術リンク画像

電食防止のための表面処理

ガルバニック腐食(異種金属接触腐食)は異種金属が接触する事で発生しますが、その発生メカニズムに関してはそれぞれの金属の持つ標準電極電位の違いから起こる事が知られています。 ここではガルバニック腐食について図解して説明しています。